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日本経済新聞社がまとめた2005年度の「ゴルフ場主要コース調査」によると、1コース当たり平均の入場者数は49,813人と04年度から約2%増えた。
前年度を上回るのは2年ぶり。
最終黒字を確保したコースの比率は約65%と6ポイント近く上昇し、今年度の黒字予想は80%強に達した。
景気回復や団塊の世代の退職に伴いシニア客を中心に増加。
再建と淘汰も進み収益改善が鮮明になってきた。
調査では「60歳以上の来場者が増えた」と回答した比率が76.2%と前年度を1.7ポイント上回った。
女性が増えたゴルフ場は59%。
全国で高齢者らも利用しやすいようカートの導入やレストラン・浴場の改装が相次ぎ、社員・キャディーを減らす一方でパート・アルバイトを増やすなど合理化も加速している。
この結果、1コース当たりの平均売上高は6億7552万円と0.3%増えた。
最終黒字の比率は02年度の43.7%を底に3年連続で上昇し、05年度は65.1%となっ。
一方、最終赤字の比率は24.5%と4.6と低下した。
今年度予想は最終黒字の比率が81.3%に上昇し、最終赤字は18.7%に下がる。
経営破たんしたゴルフ場の債権も収益を底上げしている。
◆プレー料金下げ止まり◆
1990年代前半から下がり続けてきたゴルフ場のプレー料金が下げ止まり傾向を見せている。
「ゴルフ場主要コース調査」によると05年度の休日ビジター料金は平均2万910円と、02年度以降、4%下がった。
だが、昨年度に値上げしたゴルフ場は15%の33コースと、値下げした12%の26コースを上回った。
今年に値下げを検討しているのは10コース(5%)に対し、値上げ検討は30コース(14%)にのぼる。
04年度調整では19%が値下げする一方、値上げは8%にとどまっていた。
従来は入場者数を増やそうとビジター料金を下げるゴルフ場が多かった。
ここにきて、ビジターよりも安定収入につながる会員の囲い込みを重視する方針に転換しつつある。