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異常気象対策、散水施設と水の確保がキーポイントか

2010年9月21日(火)
グリーンキーパーの団体である日本芝草管理技術者会(東京都台東区)は、猛暑・少雨の異常気象もあり「今夏の気象と芝地へのダメージについての緊急調査」を8月31日時点で行い、このほど回答結果を関係者に報告した。
調査は、①気温・降水量等の気象状況、②芝地への被害状況、③散水用水――等についてで、北は福島県から沖縄県まで16都府県28コースの報告を掲載。
それによると、沖縄県を除く15都府県が猛暑や少雨と回答。
8月の降雨量は0ミリとの報告も2コース(滋賀、千葉)あった。
これにより、多くのゴルフ場がグリーンやフェアウェイ、ティグラウンドの芝に被害があると報告している。
グリーンの芝被害(多くはベントグリーン)については、24コースが回答し、被害ナシがわずか2コースで、被害アリが22コースとなっている。
被害は、乾燥害(6コース)、ドライスポット(4コース)ピシウム病(3コース)の他、細菌病、ウェットウィルト、炭ソ病、日焼け、ベントのカラー分部等の被害などを報告してる。
一方で、沖縄県のゴルフ場は雨が多かったため「ラージパッチの発生が続いた」と報告している。
フェアウェイは18コース中4コースが被害で、被害にあったのが14コースとなった。
その多くは乾燥害で、中には枯死したと報告している。
被害のあったゴルフ場で、水の問題はないとの回答も多いが、地下水が減少、散水施設の配管の目詰まりなどの不具合(2コース)、手撒きのため間に合わない―などの報告がある。
このようなことから、部分的な芝の張替えを必要としているゴルフ場もあるが、芝生や芝の種などの在庫は底を突いており、キーパーはここでも問題を抱えている状況だ。
一方、グリーンとフェアウェイの両方に被害はなかったとの回答は2コースで、どちらかに被害がなかったのは2コース。
特徴的なのは、それらゴルフ場は「水の確保に問題なし」、「万全」などと回答していること。
今回のような異常気象の場合は、散水施設と水の確保がキーポイントになるようだ。
=ゴルフ特信 提供=