隣接地が除染の残土置場に~放射線量が高くなると予想、来場者が減ることからクローズ明けの営業再開を断念した。
新経営:(有)ワイ・ディ・エムは預託金を含む債務を一切継承せず、ゴルフ場はパブリック制ゴルフ場として運営。
田人カントリー倶楽部の施設や土地の地上権を保有している不動産業の有限会社ワイ・ディ・エム(山田祥美社長、東京都豊島区)が、ゴルフ場のオープンは来年になりそう 』と報じたが、平成18年4月21日に再オープンすることが判明した。
ワイ・ディ・エムは消費者金融会社・三和ファイナンス(株)の関連会社で、系列の飛鳥ホテル(新宿区、TEL:03-3365-3737)の藤本治央支配人が同CCの支配人も兼務し、運営はパブリック(乗用カートによるセルフ)で営業するという。三和ファイナンスグループのゴルフ場は初めてとなる。
同CCの営業は2年半振りで、「コースメンテナンスは続けており、問題はない。クラブハウスは現在、改修工事を行っており、無駄な部分は取り除いてシンプルな設備、スタイルで営業する」と、同CCでは話している。
尚、同CCは常磐自動車道・いわきICから車で約30分で、標高800メートル近くの高原地帯にある。今後は、「インターネット予約会社に登録して、2サム保証やワンハーフラウンドサービスなどでアピールし、集客に力を入れたい」という。
田人カントリー倶楽部の経営会社・光峰開発(株)(資本金1000万円、いわき市田人町旅人水呑場1、登記面=東京都台東区台東1-2-1、代表林啓治氏)は、平成15年12月5日に東京地裁へ自己破産を申請した 』と報じたが、同CCは閉鎖後の12月8日に破産宣告を受け、平成16年11月12日に管財人がゴルフ場を約1億円で売却、会員など債権者には3・3%の配当があった模様。破産時の負債は、会員(1200名強)預託金約51億円を含め約55億円だったため、会員には平均で1万円数千円の配当があったという。
売却先は都内の企画会社・荘苑(東京都渋谷区)で、企画会社は買収した3日後に現所有者に転売しており、会員のプレー権に関する扱いは新経営会社次第。
現在、同ゴルフ場の施設や土地の地上権を保有しているのは、都内に本社を置き国内各地や韓国にも支店がある、消費者金融会社・三和ファイナンス(株)(山田紘一郎社長、東京都新宿区西新宿8-2-33)グループで不動産業の有限会社ワイ・ディ・エム(東京都豊島区)。
同ファイナンスでは、「ゴルフ場のオープンは来年になりそう」と答えているが、今後の運営体制等については明らにしていない。
関係者の話では当初は今年秋の再オープンを予定していたが、ロッジの解体は行ったものの、クラブハウスの改修が延びているようで、コースのメンテナンスは続けているという。
尚、同CCを経営していた光峰開発(株)(管財人=北河隆之弁護士)は、債権者への配当や債権者集会、管財人任務を終了し、東京地裁から9月12日付けで破産終結の決定を受けている。
光峰開発(株)(資本金1000万円、いわき市田人町旅人水呑場1、登記面=東京都台東区台東1-2-1、代表林啓治氏)は、平成15年12月5日に東京地裁へ自己破産を申請した。 申請代理人は橋本副孝弁護士ほか(東京都中央区八丁堀2-23-1、電話03-3555-3051)。
当社は、1973年(昭和48年)7月に設立。76年(昭和51年)にゴルフ場「田人カントリー倶楽部」(18ホール)をオープン、77年に不動建設(株)(東京都、東証1部上場)の関係会社が買収し、同社グループの傘下企業となった。正会員数は1100名余りを有し、最盛期の93年12月期には年売上高約3億5000万円を計上していた。
以降は、景気低迷の影響から入場者は年々減少し、2002年同期の年売上高は約1億1200万円にまで落ち込み、バブル時に売り出した会員権の預託金の償還も重なるなど経営はひっ迫していた。さらに、実質親会社の不動建設がグループ企業を含めた事業再編を進めるなか、再編計画における関係会社整理の一環として、今回の措置となった。
田人カントリー倶楽部は同社が運営する唯一のゴルフ場。同ゴルフ場は6日、入り口の門が閉ざされ、破産の申し立てを知らせる張り紙が出されただけでひっそりとしていた。
負債は約55億円。