東急不動産(株)は、系列ゴルフ場21コースの内の同社がゴルフ場施設を直接保有する季美の森GC(18H、千葉)など10コースを会社分割(分社型吸収分割)で独立することを9月28日開催の取締役会で決め、同日発表した。
10コースを承継するのは10月5日に設立する資産管理の新会社・TLCゴルフリゾート(株)(有馬修社長、住所同、資本金2億2000万円)で、効力発生は来年1月1日を予定している。
新会社には東急不動産(株)が50%、東急不動産グループで系列ゴルフ場の運営などを行う連結子会社の(株)東急リゾートサービスとコース管理や造園施工管理などを行う同じく連結子会社の(株)石勝エクステリアが各25%出資する。
ゴルフ場の資産を時価評価し、減損処理を行ったことも関係するようだ。
ちなみに、10コースの売上高は44.63億円(平成22年3月期)で、1コース平均は4.46億円ほど。
10コースの簿価は564億円だったが、減損処理により50%以上評価額がさがり、10コースを承継する新会社の資産額は281、63億円(負債1百万円)でスタートする予定。
新会社が承継するのは10コースの土地・建物及び付帯施設等の資産で、「会員の預託金返還義務については承継対象外」と発表している。
この会社分割について、東急不動産は10コースの会員に対して書面で報告。
そこでも「会員の皆様の預託金返還請求権は従前と変更はございません」と報告している。
分割に関するゴルフ場は、季美の森GCの他に筑波東急GC(茨城)、那須国際CC(栃木)、小見川東急GC(千葉)、勝浦東急Gコース(同)、蓼科東急Gコース(長野)、望月東急GC(同)、有田東急GC(和歌山)、大分東急GC(大分)、阿蘇東急GC(熊本)。
東急不動産系列の他の11コースは直営保有ではなく、施設を保有する子会社がある。
なお、東急不動産はこの減損処理により289億円の減損損失(連結)が発生し、平成23年3月期第2四半期に計上する。
ただし、同社が匿名の組合出資するSPCがビルを売却し、同期に237億円の配当が受けられること等から売上高、計上利益等の業績予想を上方修正している。
=ゴルフ特信 提供=
東急不動産(株)(東京都渋谷区)と系列ゴルフ場の運営を行っている(株)東急リゾートサービス(同)は、4月1日からゴルフ場レストランにエコ箸を導入、レストラン等での廃油についてもリサイクルの方法を統一した。
同グループが直営でレストランを営業している筑波東急GC(茨城)、麻倉GC(千葉)、三木よかわCC(兵庫)など11コースが、これまでの割り箸からエコ箸に変えた。
衛生面を考慮し、洗剤はエコ箸専用のものを使用、箸袋も統一するなど念が入っている。
東急不動産では、「資源保護、地球環境への配慮などが目的」としている。
エコ箸にすることで、割り箸(年間60万4963膳、3トン)のように運搬・焼却の必要がなくなるなどで、CO2の削減効果は年間約6トンと試算している。
一方、廃油は系列ゴルフ場が廃棄したり業者に引き取ってもらうなど個別に処理していたが、関東圏の7コースが同一業者に引き取ってもらうことにした。
ちなみに、ゴルフ業界では地球温暖化防止や資源のリサイクルなどを目的にエコ活動が活発となり、ゴルフ団体もエコキャップ運動を推進している。
大手ゴルフ場企業では、オリックスグループのOGMが先行してエコキャップ運動や刈芝の堆肥化、食品排気量削減、ボイラーの見直しなどに取り組んでいるが、東急不動産グループもこれに続いた。
=ゴルフ特信 提供=
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