預託金対策や経営体制の強化を進めているが、その手続きが最終段階に入っていることがわかった。
同GCの経営・運営は、任意団体の「長崎国際ゴルフ倶楽部」が行なってきたが、諸問題解決のため昨年5月には「一般社団法人長崎国際」を設立・登記。
同社団法人は、昨年7月任意団体から経営・運営を引き継いでいる。
昨年11月には一般社団法人の社員総会を開催するなどし、今月から各会員の同意取付けを開始したもの。
内容は既報通りで、会員権関連では
①預託金会員等(約200名)は預託金の全部または一部の60万円を基金(事実上返還しない)として拠出し、残りは預託金として退会時(平成25年以降退会可)に返還(キャッシュフローの分部を返還)。
②株主会員(約1200名)は、株式(大半が3株)を一般社団法人に売却(1株10万円)して得た30万円と預託金30万円を基金に拠出――を求めている(なお、土地を保有する長崎土地開発(株)はその後解散して、一般社団法人が土地を譲り受けて経営を一体化)。
同GCでは「会員の9割以上は賛成しており、預託金の返還問題は解決できる」と自身を深めている。
=ゴルフ特信 提供=
預託金対策や経営体制の強化のために2年ほど前から経営改革に取り組んでいたが、このほど最終案を決めて改革に着手した。
この改革の手始めとして〝一般社団法人〟の設立を決めている。
昨年12月に施行された公益法人改革関連3法の内の一般社団・財団法人法(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律)に基づき設立するもので、ゴルフ場業界で同法を利用して、一般社団法人を設立するのは初めてとみられる。
市など自治体や同地区の有力企業、有力者なども出資し会員となった。
その後、長崎土地開発(株)が約200名の預託金会員や入会金会員(退会時に入会金返還)を募集し、会員数は株主会員約1000名を加え約1200名となっている。
今回の改革は、
①平成23年に預託金額面500万円の返還期限が到来すること(預託金総額は5億7000万円、入会金総額は5億4000万円の計11億円以上)。
②現在、ゴルフ場の経営・運営をおこなっている長崎国際ゴルフ倶楽部(富田忠溥理事長)は法人格のない任意団体で、金融機関から借り入れができないこと―などから着手したとしている。
具体的には、6月中に「一般社団法人長崎国際」を設立し、7月から会員(同法人の社員となる)も従業員も同法人へ移行し経営を行うとしている(任意団体の長崎国際ゴルフ倶楽部は資産・負債を整理後に解散)。
次のステップとして、長崎土地開発(株)の負債(預託金等)を処理するために、
①預託金会員等は預託金の全部または一部の60万円を基金(事実上返還しない=余剰金が出た場合はその範囲で返還)に拠出し、残りは預託金として退会時に返還。
②株主会員は、株式を同法人に売却(1株10万円)して60万円(6株)を基金に拠出し、長崎土地開発(株)は解散して同法人が施設保有し経営を一体化する――としている。
この様な方法で、預託金等を減額して返還の負担を軽減し、返還請求に対応できるようにする計画という。
ちなみに、同GCは当初中間法人法を活用した改革案を検討してきたが、公益法人改革関連3法の施行で中間法人法は廃止となったため、中間法人とほぼ同じ法人組織を維持できる一般社団・財団法人法を活用した。
なお、これまでの中間法人は一般社団法人と法人名を変えている。
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平成17年4月25日に債権者集会が開かれ、賛成多数で再生計画案が可決し、長崎地裁から即日認可決定を受けた。
同社は、ゴルフ場施設を昨年11月30日に韓国系企業に営業譲渡しており、会員については債権者集会前に移籍や退会の手続きを行った。手続きを行った会員を債権者から外すという、前例のない方法で再生手続きを進めた。このため、債権者数や債権額は再生法申請当初(債権者約600名で負債約88億円、内会員は約590口、人数で約480名で預託金総額約30億円)より極端に少なくなっている。
決議結果は、出席債権者数34名の内、94.12%に当たる32名が賛成し、議決権総額では99.89%が賛成した。同社の計画案の基本方針は、韓国財閥のハンファグループにゴルフ場施設を営業譲渡する内容で、営業譲渡は既に昨年11月30日に行われ、12月1日から同グループが設立したアクロパーク・ゴルフ・コープ有限会社が営業を行っている。
会員への弁済条件は、退会会員には旧預託金の7%を弁済。継続を希望する会員に対しては3%を弁済し、加えて旧預託金の11.5%を額面(10年据置で退会時に返還)とする新会員権を発行している。ちなみに、ゴルフ場名は変更するが、韓国で新規会員を募集する考えはないようだ。
ハンファグループは、化学及び石油化学なでの製造業中心だが、金融やリゾートの分野にも進出した韓国の財閥で、同グループのハンファリゾートは韓国でプラザCC、ジェイドペリスGCなどゴルフ場5コースを経営する他に4000室を超えるコンドミニアムなどを経営している。
=ゴルフ特信=
長崎空港カントリー開発(株)は、平成16年8月17日に長崎地裁へ民事再生法を申請、同日保全命令を受けた。
負債は約88億円の見込み。
2004/8/17より名義書換停止
民事再生法申請の為
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