祁答院ゴルフ倶楽部と隣接のホテルが鹿児島地裁で競売にかけられ、韓国系企業が最高額を提示したことが分かった。売却決定は平成18年10月3日。
同GCは平成3年10月に開場。翌年からは男子ツアーの開幕戦を続けて開催し、知名度を上げていった。しかし、同GCを経営する(株)祁答院ゴルフ倶楽部の関連会社の新建設(株)が平成9年に和議を申請(その後破産に)したため資金難に陥った。
加えて、主要銀行が同GCの債権を外資系の債権回収会社に売却する事態となっていた。
この債権(抵当権)を取得したのが、今回競売で最高額を提示した韓国系企業の祁答院リゾート(株)で、同GCの競売を申し立て、昨年8月に競売開始決定を受けていた。
同リゾートは祁答院GC経営のために昨年3月11日付けで設立したもので、日本でも複数ゴルフ場を経営する(株)エイチ・ジェイグループの劉代表が橋渡し役となった。
現在の本社は劉氏が経営するペニンシュラオーナーズGC(18H、長崎市)内に置いているが、近く祁答院GC内に移転する計画。同リゾートのオーナーは新聞紙用の木材加工業を手広く展開し韓国で西ソウルCCも経営している鄭丞煥氏で、現在同リゾートの取締役に就任している。
祁答院GCの競売は、売却基準価額6億1989万円で公告され、9月11日から20日までが入札期間で、26日に開札となった。入札には2社が参加、最高額の30億円を提示した祁答院リゾートの売却される見込みとなった。
同GCの関係者によると、祁答院リゾートでは既存会員(当初約1300名も会員権分割もあり、現在約2000名)に、預託金を一定額付けた譲渡可の会員権を発行してプレー権を継承する考え。従業員も基本的に継承し、将来的にはトーナメント誘致の意向もあるという。
また、祁答院リゾートでは、祁答院GC等が出資しオープンまで祁答院GCを利用できるとして会員募集を行い、現在工事が中断している「宮之城リゾートいやしの郷」(27H計画、薩摩郡さつま町)の開発用地も競売申請(昨年10月に競売開始決定)しているとしており、この事業についても引き継いで開発事業を再開する意向を持っているようだ。
韓国系企業が新設ゴルフ場をオープンすると、初めてのケースとなる。
=ゴルフ特信=
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